ダーツ投げ方のコツ(11)
高度なテクニックと考え方
前回に続きBullの狙い方から
ダーツ上達に必要なテクニック&考え方!
内容を振り返りながら考えてみます。
同じ内容が続くところもありますが、
重要なので再確認!
そう考えて読んでいただけたら幸いです。
check!
ダーツは外れるゲーム!
投げる前段階でどうハズレるのか?
これを予測・想定できるか
これがとても重要です!
重要!
・ダーツに力を加えて投げよう!
→上手なプレイヤーのスロー動画を見ると、
意外かもしれませんが
バレルを真っ直ぐに引いて、真っ直ぐ投げている
プレイヤーはまずいません。
(真っ直ぐ引くことが不可能。
ということではなくて、意図して曲がっている)
むしろ上手なダーツプレイヤーほど
『曲げて引いて、離れるに連れて
まっすぐに調整していく』ように投げます。
→これには秘密があります。
バレルを離すときに
最後に離れる側の指に引っかかるように引いて、
推進力が増加するように投げながら
よりまっすぐに調整していく。
という高度なテクニックを使っていて
『なぜ?上手なプレイヤーのダーツは速度が早いか?』
の理由にもなります。
しかし、この技術を使うと
ダーツの回転軸、飛型姿勢のズレ方が
より大きくなり易い要因となるので、
これをコントロールする練習をしていきます。
ある程度まで、出来るようになると
『ダーツを握ってから離すまでの力の弱め方を
より緩やかな曲線』に出来るようになり、
『10の力を0になるよう加減したときに、
正確なリズムで細かく調整が出来る』
→引いてから投げるまでの動作がスムーズになる。
最終的には見ていてすごく自然なのに
上手なプレイヤーに共通する
『やさしく、そっと投げているように見えるのに
矢速がとても早い』
投げ方が出来るようになります。
例えば
ゆっくり・遅い速度でダーツを投げたとしても
よりじっくり動作確認をしながら
投げることができるようになり、
『慣性』の内容を書いたときに重要!とした
『そっと・やさしく・力強く』
さらには時間を掛けてコントロールをしながら
バレルを離すことが出来るようになります。
たとえが乱暴ですが
スケートボードを練習していたとして
『オーリー』(ボードと一緒にジャンプする技)
この技をどんなに極めても
ボードを回したり、自分が回ったり
複雑な技は出来るようにはなりません。
練習をしていて
『新しい技・試みに挑戦して取り組む』
初心の頃には
積極的に挑戦していた複雑な練習
いつの頃からか
自分の中で出来る範囲の技術・投げ方に
拘るようになり
出来ない理由にしていないでしょうか?
残念ながら
思い付いた練習を重ねて
全員が出来るようになれないのが現実です。
レーティング10・Aフライトまで
自分の力で出来たのであれば
その先も同じです。
目標達成まで
挑戦する気持ちを持ち続けること。
もっと簡単に考えると
上達は周りと比べるものでは無いので
相手は自分。
そういった弱い部分の自分に向き合って
理解出来れば難しいことでは無いはずです。
レーティング16以上
SAフライトになれないのは
ただ自分にリミッターをかけているだけです。
達成した人は
皆さん同じ気持ちだと思います。
『思ったより難しくなかった』
自然体で素直に上手になりたい、
という気持ちを忘れずに
工夫と圧倒的な考え方と努力を重ねる。
言葉にすると難しそうですが
ある程度まで上手になれたプレイヤーは
全員が必ず出来ていたことです。
ただ初期衝動に駆られていた頃を
思い出すだけです。
『初心忘れるべからず』
さて、本題に戻って、
『力の加減をコントロールする』
なぜ?それが出来るのか?
これについてもう少し考えると
①・ダーツを引いてから離す動作に移る瞬間
②・本当に離し始めの瞬間だけ、力強くバレルを握り
(この瞬間にダーツの速度は決まります。)
③・指が離れはじめてから、
離れるまでの間に
ダーツの重さを感じる手の感覚が
ゆるやかな曲線で
力が抜けていくようにそっと送り出せる。
(意図的にダーツを曲げて引いているので
指にバレルの重さを感じながら
スピード調整、方向の調整、飛型姿勢の調整
これが出来るので、より精度・確度が上がる。)
ほんの、コンマ数秒内でのテクニックです。
難しい部分ですが、
どうしても必要なテクニックなので補足します。
・なぜ、弱めていく力の中で
バレルの重さを感じることが出来るか?
→長く・重い棒をイメージしてみましょう。
極端に言うと、
横に握った棒をまっすぐにしていきながら投げる。
こうすると、
自分の指先の力は弱めながらなのに
棒の重さを使える為、
より力強く飛ばすことが出来る。
(質量移動。あとは振る時の『腕のしなり』など
他に注力することができるのも要因)
ほぼメリットしかありません。
この技術は必須です!
さらに重ねると、
『求める結果に対してどれだけ素材があるか』
です。
矛盾かと錯覚する
相反するような動作も理解を深めれば
普通の出来事になります。
知っている人と知らない人
同じ条件の場合、どちらが先に上手になるでしょうか?
『投げる行動』
と
『物が移動する行動』
は別の行動です。
考えずに身体で覚えるには
多くのプレイヤーが
最後まで覚えられない可能性も大くあります。
文字での理解なら必ず出来ます。
理解に数日が掛かったとしても
絶対に遅いということはないと思います。
この辺を考えないで出来るか、出来ないか?
これがダーツでいうセンス。
そう片付けられてしまう
そんな部分ではないでしょうか。
ここで言う内容は
まったく聞いたことが無いので
必ず役に立つかと思います。
最後に
今回の内容をまとめてみると、
1番最後の指からバレルが離れる瞬間に
これは入る。入らない。
これがわかってくるので
ダメだ!と思った瞬間、最後の調整が出来る。
(バレルが指から離れる最後の瞬間に
動作の全てを全部。無理矢理に修正して
入れてしまうことが出来るようになる!
ということです。)
イメージで言うと
・振っていったのに最後に押し込む。とか
もっと細かく説明すると、
・スピードを下げて発射角を上げてしまおう。とか
・飛び出しの飛型姿勢を変えて1.2ビット上に刺そう。とか
・指の掛かりを最後まで残してバレルの回転を上げ
フライトの抵抗を上げて1ビット下に落とそう
具体的な的を狙った実践例では
指を離しはじめたときに…
20トリプルを高さ重視で狙っていったけど
どうしても横にズレそうだから
トリプル命中率は下がるけどシングルも視野に入れて
状況的にここはシングルに逃がそう。とか
16トリプルをタイトに狙っていったけど
このままの軌道じゃ上下に外れる可能性が高すぎる。
上に外すのはどうしても邪魔になるから
スピードを上げて上部に外れるのを無くして
左寄りシングルにかわしながら高さを重視する。とか
17のシングルには必ず入るメンタル状態。
このままなら高さを上げて
横にズレたとしてもシングルキープは確実
高さをもっとシビアに調整して
トリプル必中狙いでいこう。とか
57狙い。的には入りそうだけど
右寄りだな…
もう少し左寄りにもズレるようにして
万が一外したときの
シングル受けに備えよう。とか
このコンマ数秒間に
どれだけ自分からの情報を
ダーツに込める余裕があるか?
これが『実力』なのかと思います。
ここまで出来た頃には
AAフライト以上、SAフライトくらいは
投げられているのではないでしょうか。
前に書いた内容ですが
・会話はだれもが次の言葉を考えながら話しています
・ピアニストはなぜあんなに早く鍵盤を打てるのか
などなど
『一瞬を長く使える技術がある』
これがどの世界でも
上級者のプレイに共通しています。
見えない、曖昧なものを
明確に可視化する。
ぜひ実戦に活かしてみましょう!