ちょっとした忘年会をしたのですが、
最後に店主がスッと
出してくれたワイン。
[ボーペイサージュ]
このお店の店内を見渡すと…
フランスワイン、
イタリアワインの最高級酒のボトルや
エチケットが至る所に
飾られているんだけど
(ここまでは、よく見る風景…
それでもラインナップがマニアック。)
店主が活動するカウンター付近は
日本ワインのエチケットでズラリ。
(見たことの無いエチケットが大多数、
ワイン好きな人ほど、何だこれ?
と間違いなく言葉を失う。)
日本ワイン専門とも言える
ちょっとマニアックなお店に数年間、
足繁く通っていたぼくが
半分以上見たことの無いエチケットで
埋め尽くされている。
ぼくは
イタリアワイン、フランスワインのことは
それなりに詳しいと言えるけれど
日本ワインに関してはそれほどわからない…
(…といっても
1,000種類は間違いなく飲んでいる。)
それでも全く解らないというのが
まさに、ワインの世界。
日本ワインでは、
シャトー・メルシャンの
[桔梗ヶ原メルロー・シグネチャー]が
ぼくの過去の記憶では
最高のワインだと感じていた。
あのワインには圧倒的な説得力がある
あとは、
そうだなー見当がつかない。
登美も良かったか…
ある時、
日本人が携わったワインで
自分が今までに飲んだワインで
最高のワインだと信じて疑わないワインを
このお店に持ち込んだ。
そのワインはこの店主と
飲むべきだと直感したわけで…
ワインの名前は
[クスダ・ピノ・ノワールの2002]
ニュージーランドのワイン
お金を出しても買えないワインというのは
世の中に沢山有るけれど、
これはその中でも貴重なワイン
なぜ?そんなに貴重かというと、
このワインには
旨いかどうかという評価基準ではなく
祈りに通じるようなニュアンスある。
そこにお酒という飲み物が
存在することへの感謝と言うか…
世界のどこを探しても
こういうニュアンスを持ったワインは
本当に限られた一部にしか無い。
たとえば、
ヴォーヌロマネの有名な特級群とか
ルソーのシャンベルタン
ヴォギュエのミュジニー
トルッショーの過去作品や
オルネライアやサッシカイアの始まり、
オーパスワンの初期ヴィンテージとか…
なぜ、日本のワインが
世界的な評価を受けないのか?という理由は
こういう部分にあるんだと思っていた。
昔から言われていることの一つで、
日本人に芸術はわからない。
と欧州人に言われていたニュアンスが
いまだ、どこか残っているかのような…。
[ボーペイサージュ]
ちょっと記憶が曖昧なのだけど
ああ、思い出した。
蝶々があしらわれたボトルのやつ、
過去に飲んだことあった。
それは確かに美味しいと思っていたけど…
忘年会の最後に
店主にいただいたグラス
このワインは凄い。
香りから味からまるで他の高級ワインと違う、
そう、感謝や祈りに通じるアレ。
チラッとボトルを見せてもらったら
蝶々が無かったから何だろう?
と思っていたけど…
そうだったのか、
[ボーペイサージュ]の中でも特に貴重な
区画限定のものは
ラベルデザインが大きく違うのか。
これは御礼に何か…と思って
同じワインのヴィンテージ違いでも
とちょっと探してみたら、
HPは無いし、販売店も無い。
なんだこれ??
じゃ、オークションサイトで…
一本しか出品がない上に
30,000円以上でやり取りされている。
その他も少し見てみると、
日本ワインも今やプレミア価格で
やり取りされる時代になっていたのか…
その中でも
[ボーペイサージュ]は
ちょっと群を抜いている。
(ワインの表現も飛び抜けて凄いけど)
次に飲むのはいつになるのか?
そういったところが
ワインの楽しさでもあるわけで…。
(オチなし)
どうぞ、
よいお年をお過ごしください!