墨廼江 大吟醸秘蔵酒「別吟」
原料米 特A山田錦40%精米
アルコール度数17度
日本酒度 +3、酸度 1.4、
使用酵母 宮城酵母
その年最高の大吟醸を選び抜き、マイナス5度の氷温で熟成させた特別なお酒。
まろやかで優雅な味わいはとても特別な味わいです。
(墨廼江酒造について)
http://www.nipponnosake.com/kuramoto/suminoe/item1.html
朝日酒造[得月]
新潟県産米「ゆきの精」を
精米歩合28%まで磨き上げたお酒です。
真珠のように磨かれた米の姿は
まるで輝く月のようです。
気品ある香味と優しい味わいをお楽しみください。
アルコール度数15度、日本酒度+2、酸度1.1
(朝日酒造)
http://www.asahi-shuzo.co.jp/season/tokugetsu/
例年、年末は新酒の出荷時期!
年明けから日本酒を飲む機会が多くなります。
そんな中でも
特に輝いていた日本酒をご紹介。
まずは、墨廼江 大吟醸「別吟」
小売価格は四合瓶5400円ということで
非常に高価格帯と言えますが、
年明けのこの時期は必ず僕の手元に届きます。
なぜかって?
懇意にしている酒屋さんとの
お付き合いもありますが、
このお酒にはそれ以上の理由がありまして…
墨廼江酒造の所在地は宮城県石巻市
震源地に一番近いと言えるような街、
震災時には大きな被害を受けたそうです。
http://syukoukai.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-8dc1.html
https://kacco.kahoku.co.jp/blog/okkaa/63918
そう言った理由から
蔵のフラッグシップとなる
最高級酒のリリースは難航したようですが
現在では、
様々な方々の助力をいただいて
例年のように発表されるようになっています。
墨廼江というお酒
日本酒好きな方々の中では
知られているお酒ですが
その風味はすべての
ラインナップに共通していて
和食に合う味、気品があって穏やか…。
その中でも
復興後に発売されている[別吟]は
ちょっと風情の異なる日本酒です。
何しろ、初期ロットのものは外箱が真っ黒。
ビンに貼られたエチケットも真っ黒ですから…
最新出荷分の
蔵を代表する銘柄である
[別吟][ヤマさ][玉]は
化粧箱の色合いも
少し鮮やかになりました。
さて、問題はその味…。
[ヤマさ]は言うまでもなく
日本を代表する最高級の雫取り酒。
香りの広がり、味の厚みがある上で
気品があり、とても穏やかな日本酒
本当に素晴らしい。という一言です
[玉]は純米大吟醸。
気品がある中にも
生き生きとしていて力強く、
抑えきれずに滲み出る様な
エネルギーに溢れているといった
趣のお酒です。
さて、問題の
[別吟]
現在の墨廼江酒造が生産する
最高級酒に位置するものですが
この日本酒、一風変わっています。
初期ロットである
真っ黒なエチケットの頃に感じた感覚よりは
多少弱まった感じを受けますが、
風味の奥底にかすかな塩味を感じるんです。
ワインで言うところの
テロワール。とでも言ったら良いでしょうか…
まるで造る生産者の方々や
情景が浮かぶかのような風味
初期ロットを購入した時、
あの真っ黒なラベルを見て
神妙な面持ちとなりましたが
(支援のためにも、と購入したことがキッカケ)
日本酒を飲んで
言葉を失うほど感動したことは
初めての体験でした。
この[別吟]は、
どんな日本酒も持ち合わせていないもの。
あらゆる相反するはずのものが
詰まっているような
そんな感覚を受ける日本酒です。
それは
執着と断念であったり
祈りと渇望、執念と自然
海と山、感謝と怨嗟
甘と辛、生と死
ただただ、美味い。といった日本酒とは
ちょっと違った趣の日本酒だと感じます。
本当に、全く波紋が無いような
しかし一方で、
澄み切ってはいない水面のような
うねりと静寂の味なんです。
お酒が好きな方々で集まって
一番ワインに近いと言える日本酒は
どの日本酒ですか?
といった話題になると、
新政、十四代、而今、蘇我といった
名前が上がると思うのですが
僕は初めて口にした時から、
この[別吟]だと感じています。
このお酒からは
単純に紳士的、崇拝的な感覚だけではなく
まるで白装束を着て刀を研いだり
碁盤や将棋盤のマス目に
真剣で刀を入れるような
そう言った類の、
向き合った決意のような真剣さを感じます。
(飲みながら書いていたら半分飲んでしまった…)
やっぱり、
初期ロットよりも多少明るい感じかな…。
初めの真っ黒なラベルの別吟
すごかったからな。
(これが初頭効果によるものかは、
自分一人の記憶なのでわかりません。)
仕事の落ち着く日を迎えたら
いつの日か、
墨廼江酒造さんに訪問させていただこう。
それともう一つ、
久保田で有名な朝日酒造さんの
特別限定酒[得月]
これもまた素晴らしいお酒。
得月の入れられているビンは
久保田・萬寿と同じマットな質感の茶瓶
中身は萬寿と翠寿の良いところを
受け継いだようなテイスト。
どちらかというと
翠寿を火入れした感覚に近いのかな…
碧寿とは違うモダンな傾向で
翠寿の延長線に感じるけど
萬寿の延長線ともリンクしているような風味
とは言っても、
この辺の日本酒は価格も高いので
何か理由がなければ
なかなか買わないよなー。
僕は比較的安価な日本酒の中では
両関さんの[花邑]がとっても好き。
楽天などの通販ではプレミア価格ですが、
探して、探せば
まだまだ定価での購入が可能です。
十四代以外の何にも似ていないお酒です。
十四代も花邑にしか似ていません。
(泰明と兼八の関係に近いものです。)
気がつけば、
今夜は徹夜でプログラミングのつもりが
他の作業に集中できず
トラントブログに逃げ込んでしまった…。
寒くなったり、暑くなったりと言った日が
続いています。
皆様も体調管理にはお気をつけください^^
最後まで読んでいただきありがとうございます。