TRENTE(トラント)

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いまは、日本のワインが好きです。が…

今年は外でお酒を飲む機会があると
現在興味を持っている日本ワインばかりです…
中村ワイン工房の04とか
イセハラの甲州を10本垂直とか
まるき葡萄酒の95、楠田さんのワイン
日本の珍しいベリーAを横飲みとか
城戸ワイナリー、ヤマザキワイナリー
マルフジさん、フジマルん
マイポさん、ヒトミワイナリー
キザンさん…
2月はグレイスの1988、1980を開けます。

これまで意識していなかったけど、
最近の日本ワインの高騰は異常。
日本ワインの会に顔を出してみると
なんとなく、その理由もわかる気がします。

日本ワインを好きな方は、
フランスワイン愛好家に比べて
金額はいいからどうしても欲しい。
という方が多い気がしますね。
ワインに対して純粋なんだと感じます。

これには、一長一短と言えるような
側面もあると思うのですが、
独断と偏見で言わせていただくと

フランスワイン好き = 相場も楽しむファン
日本ワイン好き = 純粋なファン

銘柄は言いませんが、
年間3000本以上の出荷量があるワインの
個人売買相場…
定価3〜4000円のものを
10倍の金額で買う人達が実際にいますからね。
(日本ワインを深く知らないと、
わからない銘柄です。)
人気のボーペーサージュでも
定価の3〜5倍程度の金額でのやり取り…

僕は日本とフランスのワイン相場を
考えた場合において
フランスワインの相場感に
造詣が深いという自負があるのですが、
フランスワインの売買において
過去に無かったことが起きています。
(香港の関税撤廃時並みの価格変動)

これって、
日本ワインのやり取りには
需要と供給に相場感が入っていない状態
と言うことです。

そう、
ゆとりのある人は欲しいものが
そこにあればどうしても欲しい。
相場の概念が反映されていない、
主観的に商品の価値が決まっている状態です。

僕が相場を見ているのは
フランスワインの歴史から考えると
ほんの僅か、15年ほどですが
フランスワインの価格変動は
様々なやり取りを経て成熟を重ねて
現在の相場観に落ち着いたんだと感じます。
欲しいものがそこにあっても、
相場に見合わなければ
不買という価値観。




日本ワインの今後はどうなっていくのでしょう?

全部のヴィンテージを揃えたいという、
日本のコレクターの元に
バックヴィンテージが一通り行き渡り
供給が落ち着いたら
蔵出し価格の3倍くらいで落ち着く感じになるのかな。
日本ワインが好きになる程に感じる
大きな違和感があるわけです。
(ここに海外のコレクターが参入したら、
相場は大変なことになりますが
それは現在では難しいと思います。
後述する原価問題があるので、
フランス製品に品質ではかないません。)

日本酒は出荷価格を大きく上げません。
日本のワインも出荷価格を大きく上げません。

フランスのワインはその時々によって
客観的な相場に合わせて
大きく出荷価格が変動します。

日本酒・十四代の一例を見てみると、
[七垂二十貫の一升] 
希望小売価格 10800円 
個人売買相場 約80000円
[本丸]
希望小売価格 2500円
個人売買相場 役25000円

日本のワインの特殊な一例
年一回販売、3000本の銘柄
小売直販価格 3500円
個人売買相場 15000〜50000円

フランスワインの銘柄の一例
年一回販売、80000本の銘柄
小売希望価格、30000円
個人売買相場 50000〜60000円




フランスワインは相場に合わせて
蔵元が出荷価格を大幅に変更します。
日本ワインと日本酒は
蔵元がどんなに頑張って、
どんなに一生懸命な酒を造り続けても
蔵出し価格の変更はほとんどありません。

売れない時から買っていてくれたから…
と言ったアルゴリズムに基づいて
生産者が値上げをすることはありません。

最近では新政さんが
10%程度の値上げを行っただけで
非難を浴びてしまう始末。

日本は資本主義なので、
商品価値を誰がどのように決定しても
全く問題がないのに
相場に合わせて酒蔵が決めずに
酒屋が決めるという構図。
最低限の取り決め、
(指定された定価で販売すること)
と言った制約があっても
利益を得るのは酒屋。
(抱き合わせ販売や常連販売、抽選など)

売れなくなったら困るから、
ではなく、そうなった場合も
また考えて状況に応じて
真剣にお付き合いするのが
対等という意味なんじゃないでしょうか。

ひとこと言いたい。
酒蔵さんが値上げしてくれればいいのに…
そうするだけで
本当に欲しいユーザーは買いますから。
それだけの商品を生産してくれた
感謝を込めて、
続けていただきたいという願いを込めて
せめてもの対価として携わりたいのに
大半の利益を得るのは仲買人
生産者様に対価を
お支払いしたいわけですよ。
そしてしっかりと原価をかけて
最高の作品を目指していただきたい。
僕らはファンなんですから…

酒造りに集中したいから、
俗的な価値観にとらわれるような概念を避けて
販売は外部に任せる。
と言った生産者さんが多い中、
なんだか酒類も
画廊と画家と言った関係性が生まれています。
それほどに最近の酒類はアートなもの。
ただし、
画家への報酬はずっと変わらないという。

そんな複雑な関係が続いている
酒販業界の最近のニュース、
日本ワイナリーが創業時の段階からならばと
直販を主体に切り替えている場合が
多く見られるようになっています。
(簡単にいうと森伊蔵方式)

アーティストが販売までこなす…。
大変なことが多いと思いますが、
頑張っていただきたいと思います。


この画像は
個人売買で最高値を記録する
ワインの一つ。

定価3000〜4000円
数倍の価格でやり取りされるワインです。
…。
気軽に開けたいのに、
気軽に開けてはいけない
感覚に陥るというジレンマ。

そう言った騒音を気にせず、
純粋に楽しめる日はいつやってくるのでしょうか。