2017年に入って、
部屋飲みで封を開けた日本酒と言えば…
〆張鶴の金ラベル
久保田の翠寿
浦霞の雫斗り
不動の大吟醸35
花邑の雄町
五橋のしぼりたて
飲食店を経営していないと
お酒のお土産をいただくことがありませんが、
お裾分けをすることも無いので
開けたお酒を飲み切るのが大変です。
(試したいお酒のストックが山の様に…)
2016年、昨年度は
正常な価格での購入が可能であれば
新政、而今、十四代、黒龍を
好んで飲んでいましたが
自身が飲食店の店頭に出ないとなると
飲みたい日本酒の傾向も大きく変わるわけで…
なんというか、
いま自分が求めているのは
食中酒ともまた違った
静寂と言える様な静かなお酒。
今年の〆張鶴、金ラベルは
衝撃的なほどに素晴らしかった。
複雑な要素を持ち合わせているのに、
主張は謙虚に抑えられて
静寂の中に微かな気配を感じる様な
作物への祈りと感謝の味。
とでも言いましょうか…
なんというか、
口にした瞬間に一年間の畑の様子や
生産者の姿が浮かぶ様な
本当に静か、
風景そのままの味なんですよね。
(〆張鶴の宮尾酒造さんに伺ったことはないですが、
人生のやるべきことリストに
蔵訪問、周辺の見学が入りました。)
〆張鶴は好きなので
様々なラインナップを飲んでいるけれど
11月限定出荷の金ラベルは良い意味で別物。
ワインが好きな方は必飲です。
(銀ラベルも購入したけど、まだ開けてません…。)
そう、年末に飲んだ
ツガネ・ボーペイサージュを思い出す様な…。
先日、ボーペイサージュの赤い本を
CDを聴きながら読ませていただいたけど
飲んだ時のイメージとピタリ。
醸造において、
ワインをタンクから樽に移す際には
柄杓ですくう様に
液面が泡立たない様に音も立てずに移して
攪拌の時も音も立てずに作業するそうです。
今年の〆張鶴・金ラベルから
とても似ているニュアンスを感じました。
こういったニュアンスを持った
日本酒はなかなか他に見ない。
僕の知っている範囲で他にあるとしたら、
震災復興後に初出荷された時の
墨廼江の別吟。
ということで、同じく11月の限定出荷
墨廼江[玉]を開けてみました。
(それで、飲みながらこのページ書いてるわけでして…)
うーむ。
昨年度、墨廼江酒造すべての
ラインナップを開けましたが
[玉]は開けた瞬間からビビッときたんだけど、
今回はお酒が元気すぎて硬く
数ヶ月、低温で寝かした方が良い感じ…
まあ、
結局は自分の好みがどうか?
ってことなわけです。
例えば、
シャンパンはキンキンが良いとか
泡が抜けた方が良いとか
抜栓後、数時間から数日後が
最高に甘みが乗るとか
そういった類のことであって…。
今回の[玉]も時間を掛けて
味わってみます。