ダーツ投げ方のコツ(33)
絶対に上手くなりたい人の靴、ユニフォームなどの選び方。
ここでは、どうやって自分を無駄なく
『感覚の研ぎ澄まされた状態』に持っていくかを考えます。
なぜ、感覚を研ぎ澄ました状態を狙ってつくるか?
この理由はおわかりかと思いますが、
上積みの成果(実力の向上)というのは
現在の自己能力の最大値を理解して、
その理解を超える時に発生していきます。
それを繰り返すことで理解が広がる
そして、実力の向上というわけです。
練習する時にどんな服装で練習しているでしょうか?
すぐに思いつくところでは、
直接動作と関連のある部分として
1、靴(靴下)
2、トップス(インナー)
3、髪型のセット
など
こんな話があります。
プロ野球選手のキャッチャーが試合で使うためにグローブを新調しました。
ご存知のようにグローブ(グラブ)は革製品です。
もちろん、その革製品は
プロの選手の細やかな要望に応えるべく
最高の技術を持った職人さんが
最高の素材を選んで
それぞれの選手に合わせて一点一点つくりあげた
完全なオーダー品です。
はじめから使いやすいように
革の鞣し(柔らかさ)など素晴らしい状態です。
しかし、それだけの状態を持ってしても
このキャッチャーはピッチャーの球を受ける時に
グラブを多少揉んだりなどして
より細やかな調整をしていました。
一見して普通の事ですが、
ここで、ピッチャーに酷く怒られたそうです。
プロの選手が道具を用意できずに
プロの選手を相手にするのは何事だ!
というわけです。
筆者は以前、
ビリヤードの選手を目指して練習を積みましたが、
ビリヤードのキューの先に付いている
黒、もしくは茶色い部分。これも革製品です。
筆者が周りに比べて異常といわれるほど
早いスピードでビリヤードを上達したのは
ここにも秘密があると思っています。
キューの先につける革の部分(タップ)
数百種類の選択肢の中から
1、2種類を選択して更に選別
(当時はモーリというタップから選択しました)
使用していましたが、
このモーリ。
その革の硬さに応じて3〜6種類の選択があります。
僕は硬いタップが好きだったのですが、
交換する時は大変です。
一番硬いものはソリッド過ぎる
中間のものはソフト過ぎる
その間は適度なのだけど最高にはならない。
と感じていたので、
中間のものを付けて、せめて50時間ほど
単純な反復練習を行い
(ダーツでいうところのイーグルアイです。)
使い込んだ状態にしてから
応用練習などをしていました。
使い込んだ状態にしてから出ないと
細やかな動作やテクニックの練習はしません。
何故か?
記憶に残った最高の状態、感触を
道具のせいで今の状態に合わせるために
書き換えてしまうこと
記憶の上書きを嫌がったからです。
能力の最大値は最大値を理解出来ている
状態からの練習でしか上がりません。
もう少し書くと、
何故、中間の硬さの既製品ではダメなのか?
革には多少の厚さがあります。
ビリヤードのタップは
単純に考えると一方向からしか力を受けません。
(振動の反射などは除きます)
表面が固く、
内部は表面から離れるほど柔らかく
こういったタップの状態が
自分の求めた最高の状態だったからです。
ぼくは消耗品についても
道具をあまり変えませんでした。
いま考えると
この選択はマイナスだったかもしれません。
なぜなら、
自分が最高だと感じる状態を狭くしすぎているからです。
消耗品は必ず交換しなければならないので
適度に交換するべきです。
同じ状態をつくり出すことが難しい状態を
自らつくってはいけません。
最大値の再現を難しくしてしまうからです。
調整しているのは
1mmの高さではなく、
0.1mmの違いでもなく
もっと聞き慣れない部分。
靴であったら、
自分がスタンスを取って
力をかけた時の凹み具合
靴下との厚さによる隙間の空き方
シャツであったら
袖の長さや素材はもちろん、
湿度、環境による袖の引っかかり具合など
髪であったら
今日の髪に付けたワックスなどの感触など
そういうところをみていました。
ここで言いたいことは、
こだわりが強いよねとか
そういうことではなく
最高の準備はいくらでも出来る。
手を抜くか、抜かないか?
というのはそういう部分でのことであって
ダーツのプレイをする上で、
目の前でいますぐに取り組むこと
その結果なんて分かるわけがありません。
準備はいつでも、いくらでも
出来るんじゃないでしょうか?
ということです。
自分に才能がないとおもうからこそ
絶対に上手になるために
考え抜かなければいけません。
『ダーツ上達のために投げる』
という行動以前に、
その成果のほとんどは決まっているのです。
靴、シャツの選び方は本当に慎重に決めましょう!
そして決めたらめったに変えないこと。
髪型も坊主!が楽かもだけど
みんながそういうわけにもいかないので。
(僕は結構長めです。)
そこまで言っているのになんでって、
店主が多少は格好良くないと
お店って厳しいわけです。
いまはお店を離れて
髪は伸ばし続けていますが
ちょっと憧れている『チバユウスケ』
くらいまで伸ばしてみようかと。
最後に余談ですみません。